▼書評 『虚妄のAI神話-「シンギュラリティを葬り去る』
虚妄のAI神話-「シンギュラリティ」を葬り去る
著者 ジャン=ガブリエル・ガナシア
訳者 伊藤 直子
出版社 早川 書房
発行 2019 07.25
《もし、あなたのお子様が結婚相手をAIで判断したお相手であったのなら、納得されるでしょうか?》
読書の秋ということもあり、書籍を貪り読みまくっています。本年の後半は「AI(人口知能)」関連本です。書籍『純粋機械化経済-頭脳資本主義と日本の没落』では、経済学者の立場から、そして『人類の誕生、宗教の誕生-ホモサピエンスの「信じる心」が生まれるとき』では、霊長類学者の視点からのAI、さらには本書はフランスの哲学者の視点からとなっております。AIというと、我が国では必ずと言っていいほど、注目される方が「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」の著者で数学者の新井紀子氏 です。新井氏は、AI時代において「シンギュラリティ」を考慮するよりも、「コミュニケーション能力」と「読解力」を身につけなさいと提言されていた事を思い出しいました。
車、テレビの普及に比べ、スマートフォンと各それぞれが普及するまでに、目覚ましい技術発展を遂げ、技術の進歩展開が速すぎて、ぼく達の問題意識や社会制度が追い付いていかない、という点も近年鑑みられます。シンギュラリティ=技術的特異点という言葉は、もともと1980年代に数学者のヴァーナー・ヴィンジが言い出し、さらには未来学者のレイ・カーツワイルが2000年代に楽観的予測を行い大注目のこととなりました。そのレイ・カーツワイルを2012年に雇い入れたのは、グーグルであります。
また、技術的特異点を超えると、機械とどのように付き合うのか??著名な人工知能研究者であるエリエゼル・ユドカウスキーは「穏やかに」に考慮した場合、
といいます。これが、極めて「穏やか」な捉え方になります。人口知能にも「強い人口知能」と「弱い人口知能」とありますが、弱い人口知能 であれば、
と。従いまして、問題は意識を持った「強い人工知能」の到来?!ということになるわけです。その場合どんな未来なのか?少し本書よりピックアップしてみましょう!端的な見解では「完璧な世界」の到来です。悪も不確実も、不確定なことは何もない。人の罪が消え去り、誤りが正され、理想通りの世界では、善だけが存在します。さらには、
理想の世界では、人々は何かをしたいという願望をあらかじめ満足させたり、欲望を持ったら即座に充足させたりすることができる世界。しかるに、ボク達の選択の余地すらない世界なのです。時間も、あふれた形ではなく、ただの線になり、未来など存在しないのです。元サンマイクロシステムズのチーフサイエンティストが述べたように
で主張したように、未来の先の未来など存在しなくなる というのが著者の見解なのです。
ここまでの社会が到来すると、ボク達の〝生きる意味〝が本当に問われると思うのですが。。
本書での一番のポイントは、シンギュラリティを「仮像」と捉えていることです。ここが、小職にとって学習となりました。仮像とは、自然界には、物理化学的な過程を経た末に固体物質を構成する分子がすっかりと変化してしまうことがあります。外形は保たれたまま、物理化学的な構造だけが変化することです。この事実は「フルーツ」や「お野菜」にも見られる現象なのです。
とはいえ、GAFAM、NATU(ネットフリックス、エアビーアンドビー、テスラ、ウーバー)が国家や自治体に代わり、ビックデータを駆使した新たな社会を築き上げていくとも著者は述べています。
本書は冷静にAI技術の実相を見抜き、これをボク達人間のために真に活用する方途を探る一助けになる書籍です。気になった方は、是非チェックしてみて下さいませ。
冒頭の AIで婚活は、日本経済新聞の記事「婚活もAIにお任せ」をご参考にして下さいませ。
Since 1973 ASAMANA
本日、激レアの信州産赤ぶどう、おしえて「マイハート」が再入荷します。
気になった方は、チェックしてみて下さいませ。
フルーツやその他に関するご質問等は、ご遠慮なくお問い合わせ下さいませ。
*なお、当園では「野菜のセット」発送は行っておりません。予めご了承下さいませ。
お問い合わせ先 ASAMANA・小林農園浅間サンライン直売店
TEL 0267-24-1483 open 9:00~17:30
WWW: http://asamana-farm.com/

著者 ジャン=ガブリエル・ガナシア
訳者 伊藤 直子
出版社 早川 書房
発行 2019 07.25
《もし、あなたのお子様が結婚相手をAIで判断したお相手であったのなら、納得されるでしょうか?》
読書の秋ということもあり、書籍を貪り読みまくっています。本年の後半は「AI(人口知能)」関連本です。書籍『純粋機械化経済-頭脳資本主義と日本の没落』では、経済学者の立場から、そして『人類の誕生、宗教の誕生-ホモサピエンスの「信じる心」が生まれるとき』では、霊長類学者の視点からのAI、さらには本書はフランスの哲学者の視点からとなっております。AIというと、我が国では必ずと言っていいほど、注目される方が「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」の著者で数学者の新井紀子氏 です。新井氏は、AI時代において「シンギュラリティ」を考慮するよりも、「コミュニケーション能力」と「読解力」を身につけなさいと提言されていた事を思い出しいました。
車、テレビの普及に比べ、スマートフォンと各それぞれが普及するまでに、目覚ましい技術発展を遂げ、技術の進歩展開が速すぎて、ぼく達の問題意識や社会制度が追い付いていかない、という点も近年鑑みられます。シンギュラリティ=技術的特異点という言葉は、もともと1980年代に数学者のヴァーナー・ヴィンジが言い出し、さらには未来学者のレイ・カーツワイルが2000年代に楽観的予測を行い大注目のこととなりました。そのレイ・カーツワイルを2012年に雇い入れたのは、グーグルであります。
また、技術的特異点を超えると、機械とどのように付き合うのか??著名な人工知能研究者であるエリエゼル・ユドカウスキーは「穏やかに」に考慮した場合、
人類にできることは、機械が人間と共存し、機械が人間を守ってくれる
といいます。これが、極めて「穏やか」な捉え方になります。人口知能にも「強い人口知能」と「弱い人口知能」とありますが、弱い人口知能 であれば、
機会は、人間が教えたルールに従って行動するのであり、自分自身でルールを生み出しているわけではない。そういった意味では、機械は完全に自律しているとは言えない、正解を教えたり、報酬や罰を与えたりするのは、ボク達人間である
と。従いまして、問題は意識を持った「強い人工知能」の到来?!ということになるわけです。その場合どんな未来なのか?少し本書よりピックアップしてみましょう!端的な見解では「完璧な世界」の到来です。悪も不確実も、不確定なことは何もない。人の罪が消え去り、誤りが正され、理想通りの世界では、善だけが存在します。さらには、
理想の世界では、人々は何かをしたいという願望をあらかじめ満足させたり、欲望を持ったら即座に充足させたりすることができる世界。しかるに、ボク達の選択の余地すらない世界なのです。時間も、あふれた形ではなく、ただの線になり、未来など存在しないのです。元サンマイクロシステムズのチーフサイエンティストが述べたように
「なぜ未来はわれわれを必要としなくなるのか」
で主張したように、未来の先の未来など存在しなくなる というのが著者の見解なのです。
ここまでの社会が到来すると、ボク達の〝生きる意味〝が本当に問われると思うのですが。。
本書での一番のポイントは、シンギュラリティを「仮像」と捉えていることです。ここが、小職にとって学習となりました。仮像とは、自然界には、物理化学的な過程を経た末に固体物質を構成する分子がすっかりと変化してしまうことがあります。外形は保たれたまま、物理化学的な構造だけが変化することです。この事実は「フルーツ」や「お野菜」にも見られる現象なのです。
とはいえ、GAFAM、NATU(ネットフリックス、エアビーアンドビー、テスラ、ウーバー)が国家や自治体に代わり、ビックデータを駆使した新たな社会を築き上げていくとも著者は述べています。
本書は冷静にAI技術の実相を見抜き、これをボク達人間のために真に活用する方途を探る一助けになる書籍です。気になった方は、是非チェックしてみて下さいませ。
冒頭の AIで婚活は、日本経済新聞の記事「婚活もAIにお任せ」をご参考にして下さいませ。
Since 1973 ASAMANA

気になった方は、チェックしてみて下さいませ。
フルーツやその他に関するご質問等は、ご遠慮なくお問い合わせ下さいませ。
*なお、当園では「野菜のセット」発送は行っておりません。予めご了承下さいませ。
お問い合わせ先 ASAMANA・小林農園浅間サンライン直売店
TEL 0267-24-1483 open 9:00~17:30
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