▼書評 『ダイエットの科学-「これを食べれば健康になる」のウソを暴く』Ⅱ


28451213_1ダイエットの科学-「これを食べれば健康になる」のウソを暴く

著者 ティム・スペクター
訳者 熊谷 玲美
出版社 白揚社
発行 2017 04/23

さて、最後のキーワード ⑤:本物志向です。著者は「リデュースタリアン」を推奨しています。たとえば、有機的に育てられた肉に切り替えれば、ホルモン剤や抗生物質が投与されていないので、健康な微生物が家畜体内にいると考えられ、カーボンニュートラルでもあります。さらには、ヨーグルトなどを選ぶにしても低脂肪と謳っていたり、原材料が多すぎる食品は避け、伝統的な製法で作られたチーズや脂肪が入ったヨーグルトを選ぶようにして、本物ではないものは避けるできだといいます。「ビタミン添加」の加工食品が増えていますが、そのリスクについては十分なデータが得られるまでは注意したほうがよさそうです。

結論をお知りになりたい方へ・・・

集中的な高タンパク質・低糖質ダイエット効果を高める方法として、ダイエット前の6週間は果物や野菜をたっぷりとって、腸内細菌の準備を整ておくこと。


それでは、運動は??なぜリバウンドするのか??牛乳で背が伸びるのは本当か??本書ではダイエットに関するさまざまな疑問にも網羅されております。食についても、コーヒー、お酒、肉、サプリメントetc..とお味噌以外にもしっかりと言及されております。

では、本書より敢えて食材をピックアップしてみましょう!!がん予防には「とまと」です。プレバイオティクスは地中海食事をしている非アングロサクソンのヨーロッパ系の方々は、アメリカ人やイギリス人に比べ3倍摂取しているそうです。そのプレバイオティクス成分は、チコリの根、リーキねぎ、タマネギ、ニンニク、アスパラガスetc..に含まれております。詳細は本書でご確認下さいませ。

ボク達の腸内細菌は、30分ごとに新しい世代を生み出せるので、宿主であるヒトよりもずっと短時間で食べ物に反応します。粗悪なジャンクフードや加工食品ばかりを食べていると、ボク達のからだは、食物繊維や特定の栄養素などの「欠けている要素」を補うために、食べる量を増やせとシグナルを頻繁に送るようになります。それが原因で肥満の悪循環が生じます。

四季折々の果物や野菜で献立し、たまには腸内細菌の刺激を与える意味でも間欠断食法(インターミッテント・ファスティング)もおススメだそうです。ラットだけではなく人による臨床試験に踏み出すだけ踏み出た本書は、ダイエットのみならず健康面にもきっと役立つ書籍です。

季節は間もなく、夏を迎えます。是非手にしてみて下さいませ。何故なら、テレビを受動的に一時間みているだけでは60キロカロリーしか消費されないが、能動的に本書の32~56Pを読むと、80キロカロリー消費されるのだ。そして、ここ数年白揚社から出版された書籍に失敗なしである。
                   
                            〔Ⅰ〕



【関連書籍】

人はこうして「食べる」を学ぶ
著者 ビー・ウィルソン
訳者 堤 理華
出版社 原書房
2017 03/27



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