■ 書評 本は、これから
03345222
編者 池澤夏樹
出版社 岩波新書
発行 2010 11/19



 1月25日付け日経QUICKニュースによれば、2010年の出版物(書籍・雑誌)の推定販売額は、前年比3.1減だったそうだ。(調査会社:出版科学研究所) 書籍は、3.3%減で雑誌は3%減だ。
このニュース記事によれば、情報収集としてインターネットが広まったと記されている。

最高学府・東大生の書籍購入が減っているのを目の当たりのしている上野千鶴子氏などは、トイレに本棚があるほどの本好きである。
そう、昨年は「電子書籍元年」と言われた年でもあった。
電子書籍関連書をこれから読もうとお考えの方がもしいらっしゃれば、まずはこの書籍をおすすめしたい。

さて、本書は37名の根っからの本好きが寄稿したオム二バスだ。
本好きの大先輩の方々には、大変恐縮ではあるが、ボクが知っている方々を列挙させていただくことにする。
ジャーナリストの池上彰氏、「おひとりさまの老後」の著書上野千鶴子氏、「街場のメディア論」の著書、
内田樹大学教授、ノンフィクションライター最相葉月氏、月になんと120~130冊書籍を購入する、元マイクロソフト初代日本法人社長の成毛眞氏、経済界きっての読書家、資生堂名誉会長の福原義春氏、
名著「デザインのデザイン」著者、グラフィックデザイナーの原研哉氏、その他写真家、漫画家、書店経営者多士済々である。

グーデンベルクが印刷術を発明しおよそ500年、ボク自身、IPadなど、いまのところ書籍を読みたいと思ったこともない。
多分近い将来も変わらないと思う。

書籍を手にし、書籍を読む前の私、読んでいる私、新書のにおい、読んだ後の私、やっぱり活字バカのボクとしては、電子書籍では味わえないと思う。

そして、書籍を読む醍醐味に一つに写真家の石川直樹氏が述べている
ように「千書は万里の旅」という言葉があり、すなわち一冊の本を読む事は、十里・40キロ㍍の旅に相当するそうだ。まさにその通りといったところである。

はたして、電子書籍の行方だが、ボクの私見としては、I Padなどで初めて「シェイクスピア」を読んだ学生が
「これ面白い」などと、それこそ情報を発信すれば、瞬時にネットーワークが広がり、ある意味活字復活になるかもしれないと考える。

いずれにせよ、「情報」は「知識」。本を読んで考えることは「認識」。最後に、にんべんに本と書き「体」である。
ボクは、体に染みこんで来るような本を発見し、本に囲まれた趣味を充実させたいと思っている。