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旬のフルーツリレー便

2017年02月

書評『シベリア抑留-スターリン独裁下、「収容所群島」の実像』

▼書評 『シベリア抑留-スターリン独裁下、「収容所群島」の実像』

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著者 富田 武
出版社 中央公論新社
発行 2016 12/25


《いつダモイ(帰国)か?》
『シベリア抑留』の類の書籍は多数出版されております。恥ずかしながら、この抑留に関する書籍を読了したのはボクは初めてでした。著者は、ソ連政治・日ソ関係史を専門とする成蹊大学の名誉教授です。ロシアの資料も駆使しながら抑留問題に迫った点も本書の特徴であろうかと思います。

シベリア 抑留は、日本人のみ悲劇と見なされておりますが、そうではなくドイツと同盟国の捕虜となった将兵は約300万人といわれております。

歴史の史実として、ソ連が国民経済復興のために労働力として日本軍将兵を自国に拘束=抑留したことは、ハーグ陸戦法規、ジュネーブ条約、ポツダム宣言に対して紛れもなく違反していたという事実です。すなわち、ソ連による日本軍捕虜の扱いが非人道的だったのは、その最初の段階から明らかだったわけです。ソ連は、第二次世界大戦で2000万人を超える死者を出しました。そこで、ソ連の最高指導部は、戦後の経済復興に不可欠な労働力としてドイツ及び同盟国軍の捕虜を使役とすることを、大戦の途中で決めていたといいます。それも、テヘラン会談(ルーズ・ヴェルト、チャーチル、スターリンによる戦後処理のために会談)前に使役を「人的賠償」と位置付けていたのです。

本書では、スターリン独裁下で始まった、非人道的な「矯正収容所」をモデルにした抑留の悲劇を追い、抑留された方々の回想記も交えながら生々しくも記述されております。

そこには、よく語らえる三重苦(飢餓、酷寒、重労働)や労働等級を決める皮下脂肪のチェックには、女医が捕虜の尻をつねって計測し、さらにはカ二バリズム(人肉食)もあったと報告されています。三重苦などで1945-1946での最初の冬に全抑留期間の約80%が亡くなったといいます。死因は、栄養失調、過酷な長時間労働、不衛生(虱や南京虫)etc..

回想記として

あの頃は餓死と隣り合わせに生きた捕虜たちにとって、朝晩のわずかな飯を口に入れるということは、人間らしい日々の楽しみというものではもちろんなかった。それはかけがえのない唯一の快楽であった。・・・だからシベリアの捕虜たちが食べ物を前にして、誰もが皆、餓鬼のようになったのは当然のことだった

「ただ、自分だけ、どうやって生きるのかの毎日」は、17世紀のトマス・ホッブスの言う「人間が人間に対して狼」=「自然状態」だったのです。

かくして、連合国のなかで抑留が最も長引いたことは、当時は知らされておらず。さらには、ソ連が中央集権国家であるという固定観念は間違いというのが著者の見解です。それは、米ソ捕虜送還協定(1946年12月)の毎月5万人の送還実施をめぐるソ連政府と地方当局の対立から必ずしも、中央集権ではなかったことが窺い知りえます。

1956年の日ソ共同宣言以降に、抑留された方々はわずかな例外を残して送還されました。昨年には、ロシアのプーチン大統領が訪日しました。北方四島問題から目が離せないわけですが、ボクのような方には、歴史の史実をまずは知ることからだと思いました。

著者は、本書では感情移入せずに実直に記述されたという印象が強く残っております。揺れる国際情勢に外交問題はまずは、繰り返しになりますが史実を知ることからです。
皆さんも是非手に取って下さいませ。

ストロベリー第二弾!!、栃木代表「とちおとめ」好評販売中!!



“旬”が一年に2度ある『いちご』。最初に実る一番果は、12月末~1月。
2月中頃~3月が2番果の旬になります。

【とちおとめ】 産地:栃木県・JAはが野
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◆品種の特徴・・親は「久留米49号」×「栃の峰」
栃木県で開発され、平成8年に品種登録されました。
つやのある大きな果実で、甘味とほどよい酸味を持つのが特徴です。
「女峰」に代わり、東日本を代表する『いちご』としても人気が高まっています。

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★グルメな食べ方・・甘みが凝縮されているのは先端部分。
ヘタのほうから食べれば、最後まで甘みをお楽しみいただけます。

P1011704◎価格 1パック 約280g 等級・A サイズ・L ¥320- です。






ビタミンC補給にも最適なフルーツです。 是非ご賞味下さいませ。

書評『貝と文明-螺旋の科学、新薬開発から足糸で織った絹の話まで』Ⅱ

▼書評 『貝と文明-螺旋の科学、新薬開発から足糸で織った絹の話まで』Ⅱ

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著者 ヘレン・ケラーズ
訳者 林 裕美子
出版社 築地書館
発行 2016 11/30


前述したように、貝が軟体動物の殻に情報を残すことから、神経科学の分野では、入り組んだ神経の働きを解明する手がかりになると考えられています。それだけではなく、特殊な毒を持つイモガイなどはヤドガエルの皮膚を毒をなめ、フグの肝臓を一口食べ、細菌に感染し、最後にコブラに噛まれると称されるほど、この地球上でもっとも複雑な作用をする毒素だといいます。

この毒素は、コノトキシンと解明されパーキンソン病、アルツハイマー病、アルコール依存症といった神経系の病状の解明及びその病気に対抗する新薬にも活躍が期待されています。

さらには、自然界のパワーというものはある意味凄まじいものがあります。岩場に殻を固定するイガイの足糸をヒントに生物接着剤として、とりわけ胎児の血管は縫合するのが非常に難しいので、出生前の胎児を切開や縫合することなしに手術するための試験が行わているという。

「螺旋の科学」の他にも「足糸博物館」を舞台にした海の絹の話などは、非常に神秘です。イタリアのとある場所しか採取できないそうですが、是非本書でご確認下さい。

海の酸性化が叫ばれておりあすが、軟体動物の進化は、ボク達のスピード経済に合わせるわけではありません。これ以上の酸性化が進むと確実に生態系に及ぼしうる影響は、さまざまに考えられ間違いなく起こります。庭先でカタツムリやナメクジを見れば、その祖先は海からの軟体動物なのです。

本書は、永久保存版の書籍となりました。今すぐ、〝海の生き物〝に触れてみたいと思わずにはいわれない書籍です。是非皆さんも手にしてみて下さい。著者が厳選した34枚のカラー口絵にきっと、心が癒されるでしょう。

〔関連書籍〕
昆虫は最強の生物である: 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略
スコット・リチャード ショー
河出書房新社
2016-07-13

レビューは⇓⇓⇓ 
http://blog.livedoor.jp/shinshi8848/archives/4666244.html

書評『貝と文明-螺旋の科学、新薬開発から足糸で織った絹の話まで』

▼書評 『貝と文明-螺旋の科学、新薬開発から足糸で織った絹の話まで』

28198614_1貝と文明-螺旋の科学、新薬開発から足糸で織った絹の話まで

著者 ヘレン・スケールズ
訳者 林 由美子
出版社 築地書館
発行 2016 11/30

山々に囲まれがら信州の地で、日々過ごしています。海の生き物とは、〝食べ物〝以外で接する機会も非常に少ないというのも確かだ。あたたかな暖炉の前で時を忘れ、ゆっくりと本書をご一読いただければ、海の神秘さの新たな一面を垣間見ることができるでしょう。ボクも間違いなくそのひとりです。その案内役は、ケンブリッジ大学で教鞭をとり気鋭の女性・海洋生物学者のスケールズ氏です。第一章から海が本当に好き、海洋生物が本当に好きとこれでもかというほど、伝わってきました。

人類は、食料、装身具、貨幣etc..とさまざまな用途に利用し親しんできました。貝殻を耳にあてると、風の音や、貝殻にあてた耳の血流などの周囲の音が空洞で共鳴し、少し変化したり増幅されたりして、浜によせる音のように聞こえます。そんな軟体動物ですが、その系統は少なくとも5億年にわたって、したたかに生きてきたと言われております。カンブリア紀の後期には、おもな軟体動物は出そろっていたのですね。

ボクも海の幸は大好物ですが、現代の人間が食べる軟体動物は毎年1600万トン以上にもなり、金額ベースでおよそ5000億円を超え、養殖業も盛んでその70%は中国で養殖されているそうです。そして、まさに爆食!!その中国では、この30年でハマグリ類の消費量は約400倍にもなったそうです。

ボク個人としては、以前から「生物多様性」や「気候変動」に興味があったわけですが、海の生態学いや、現代「生態学」につながる生態学の道筋をつけたのはカキ礁といわれており、産業革命が爆発的に広がった際には、人類史上かつてないほど深刻になったそうです。その時期知られていた繁殖地の約85%が消滅した頃もあったそうです。

装身具の歴史は、アフリカ大陸で約10万年前から大陸の北端と南端で、ムシロガイの貝殻を装飾品として利用されはじめていたそうです。また、先日書籍「フンボルトの大冒険」を読了しましたが、科学探検により現代にも引き継がれています。その人物とはクック探検を引き継いだ、ヒュー・カミングでした。彼はフィリピン沖の島々へも足を運びました。この場所は生物多様性の冠たる海域で、世界の魚類の40%が生息し、サンゴは全体の4分の3にあたる種類が見られるそうです。その彼は生涯をかけてまっとうした野望の証、すなわち貝のコレクションは、8万3000個ほどでこれまでに数ある貝コレクションの中で一番多い数だそうです。

話は生物多様性や装飾品におさまらず、軟体動物の神秘性や親近感が増すのは、「螺旋の科学」がそのひとつであるのは間違いないでしょう。貝の螺旋形の多くは自然界でも確認することができ、ヒマワリの種の並び方、渦を巻く銀河系、熱帯のサイクロンの雨雲、さらには、ろうそくの光に引き寄せられた哀れな蛾が描く飛翔の軌跡etc.

また、貝の指紋はボク達の指紋に似ていて、おおまかな形は似ているのに、ひとつひとつ個々に見ると違いますね。その理由(わけ)は、軟体動物の貝殻形成には神経系による制御が働いて貝が過去の情報をもとに未来について決定できることを示していたからなのです。その美しい彫刻(貝殻形成)は、殻をつくる時は、体力的に余裕があるときだそうです。

さらには、ボクは幼い時貝殻を手にした際、気にも留めなかったが、もし10個の巻貝があれば、そのうち9個は右巻きだ。それは、交尾のためでもあるが、ボク達の心臓が左側にあるのも、貝の巻の方向を決めている遺伝子「ノーダル遺伝子」という共通の存在があったからなのです。

ストロベリー、千葉県産「紅つやか」好評販売中!!


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【いちご・紅つやか】 産地:千葉県
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◆品種の特徴・・栃木県生まれで関東の主流品種の一つです。
「紅つやか」は千葉県で作られているステビア農法で栽培されたいちごの登録商標で、
品種名ではありません。使用されている「いちご」は、「さちのか」という品種です。
以前は「ステビアさちのか」という名称で流通していたそうです。

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◎価格 1パック 約300g入り ¥320-   です。

◎食べ方・・甘みの凝縮されているのは先端部分。
ヘタのほうから食べれば最後まで甘みをお楽しみいただけます。

是非ご賞味下さいませ。
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