2014年08月
■書評 水の歴史 「(知の再発見)双書」
水の歴史
著者 ジャン・マトリコン
訳者 遠藤 ゆかり
出版社 創元社
発行 2014 04/20
《20世紀は石油の世紀、21世紀は水の世紀》
日本人、強いては先進国でこの化学式H2Oに接しない日はないと思われる。しかし、世界のなかではこの水に接することさえままならない国もあるのが現状だ。(詳細は後述)
銀河の特定の地域に広がる巨大な雲のなかには、水分子を含み、彗星状小球体を解明すれば、宇宙における水の伝播の主要なメカニズムを知ることができ、尚且つ地球上に存在する水の本当の起源がわかるという。また『青い惑星』と称されるように地球の世界の海は、71%を占めるのは周知の事実である。ボク達の体内の水はさまざまな部分にわかれて存在し、それぞれ特別な役割を果たしてくれている。その内70%は細胞内にあり、細胞外の水と入れかわることはあまりない。残り30%は、細胞と細胞のあいだの空間と、血液内に存在する。さらには、胎児が9カ月のあいだ羊水のなかで過ごすことは、生命の特別な関係を象徴する現象であることをうかがわせてくれる。
上述した他にも日々の手洗いや、農業に携わるボクにとって決して欠かすことできない『水』。その歴史や科学について深く考えたことは今まで無かった。本書には透き通った挿絵・カラー写真etc..と著者のマトリコンのフランス特有の語りも独特だ。実は、普段当たり前のように使用している水であるが、H2Oであることがはっきりしたのは2300年前のことである。宇宙の歴史のことを考慮すれば非常に歴史は浅いのだ。
水循環は、固体、液体、気体の3つの状態を行き来しながら、たえまなくつづく。そして、間もなく秋、紅葉の季節。枯葉は水中に沈むことなく、まるで丈夫な薄い膜でおおっているかに見える、この膜は表面張力と呼ばれ、毛細管現象という注目すべき特性を持っている。水のなかに細い管を差し込むと、管のなかの水は外の外面よりも上昇する。このとき水は、表面張力によって上の方へ引っ張られるのである。また「万能溶媒」も水ならではの機能であろう。水は極めて化学反応しやすい、物質だからである。ボク達が日々の生活のなかで、ホワイトソースやマヨネーズを口にできるのもこの特性である。(余談だが、ボクはマヨネーズは一切使用しない)。
ところで、この水は地理的・社会的には不均衡である。例えば、世界の人口の約21%を占める中国の降雨量は全世界の約7%しかないそうだ。いくつかの国には、十分な水量のある川が流れているが、上流にある国が確保してしまうと、下流にある国には行きわたらない。本書によれば、2011年時点で約70億人のうち、7億6800万人が水へのアクセスができないという。他方、先進国の技術革新が進んだ国でも水道管から約20~30%の水が失われているというから驚きだ。
先述したように、7億6800万人が水へアクセスできない。国際連合によると、地球の表面の約半分の面積に相当する、250の川などが2カ国にまたがり、ドナウ川で13カ国、ナイル川で10カ国だそうだ。実際ナイル川では水の争いが起こっている。石油と明白に違う点は、ときに『水』は変幻自在に変化するというこであろう。ヒトは、水を3日摂取しないと死んでしまうことは、よく知られている。しかし地球の水の貯水空間の97.410%が海で、ボク達・生物の細胞ではわずか、0.00008%の割合にすぎないという。
一見矛盾しているかも知れないが、水を知ること、それはボク達自分自身をしることかも知れないのだ。水の知見をもたらしてくれた好書でした。

著者 ジャン・マトリコン
訳者 遠藤 ゆかり
出版社 創元社
発行 2014 04/20
《20世紀は石油の世紀、21世紀は水の世紀》
日本人、強いては先進国でこの化学式H2Oに接しない日はないと思われる。しかし、世界のなかではこの水に接することさえままならない国もあるのが現状だ。(詳細は後述)
銀河の特定の地域に広がる巨大な雲のなかには、水分子を含み、彗星状小球体を解明すれば、宇宙における水の伝播の主要なメカニズムを知ることができ、尚且つ地球上に存在する水の本当の起源がわかるという。また『青い惑星』と称されるように地球の世界の海は、71%を占めるのは周知の事実である。ボク達の体内の水はさまざまな部分にわかれて存在し、それぞれ特別な役割を果たしてくれている。その内70%は細胞内にあり、細胞外の水と入れかわることはあまりない。残り30%は、細胞と細胞のあいだの空間と、血液内に存在する。さらには、胎児が9カ月のあいだ羊水のなかで過ごすことは、生命の特別な関係を象徴する現象であることをうかがわせてくれる。
上述した他にも日々の手洗いや、農業に携わるボクにとって決して欠かすことできない『水』。その歴史や科学について深く考えたことは今まで無かった。本書には透き通った挿絵・カラー写真etc..と著者のマトリコンのフランス特有の語りも独特だ。実は、普段当たり前のように使用している水であるが、H2Oであることがはっきりしたのは2300年前のことである。宇宙の歴史のことを考慮すれば非常に歴史は浅いのだ。
水循環は、固体、液体、気体の3つの状態を行き来しながら、たえまなくつづく。そして、間もなく秋、紅葉の季節。枯葉は水中に沈むことなく、まるで丈夫な薄い膜でおおっているかに見える、この膜は表面張力と呼ばれ、毛細管現象という注目すべき特性を持っている。水のなかに細い管を差し込むと、管のなかの水は外の外面よりも上昇する。このとき水は、表面張力によって上の方へ引っ張られるのである。また「万能溶媒」も水ならではの機能であろう。水は極めて化学反応しやすい、物質だからである。ボク達が日々の生活のなかで、ホワイトソースやマヨネーズを口にできるのもこの特性である。(余談だが、ボクはマヨネーズは一切使用しない)。
ところで、この水は地理的・社会的には不均衡である。例えば、世界の人口の約21%を占める中国の降雨量は全世界の約7%しかないそうだ。いくつかの国には、十分な水量のある川が流れているが、上流にある国が確保してしまうと、下流にある国には行きわたらない。本書によれば、2011年時点で約70億人のうち、7億6800万人が水へのアクセスができないという。他方、先進国の技術革新が進んだ国でも水道管から約20~30%の水が失われているというから驚きだ。
先述したように、7億6800万人が水へアクセスできない。国際連合によると、地球の表面の約半分の面積に相当する、250の川などが2カ国にまたがり、ドナウ川で13カ国、ナイル川で10カ国だそうだ。実際ナイル川では水の争いが起こっている。石油と明白に違う点は、ときに『水』は変幻自在に変化するというこであろう。ヒトは、水を3日摂取しないと死んでしまうことは、よく知られている。しかし地球の水の貯水空間の97.410%が海で、ボク達・生物の細胞ではわずか、0.00008%の割合にすぎないという。
一見矛盾しているかも知れないが、水を知ること、それはボク達自分自身をしることかも知れないのだ。水の知見をもたらしてくれた好書でした。
秋の気配に合わせて、信州産、西洋ナシ第一弾!が入荷致しました。
歯ざわりの日本ナシ、舌ざわりの西洋ナシです。
Pear
【西洋ナシ・プレコース】 産地:信州・JA塩尻市


◆品種の特徴・・フランス原産の洋ナシで、8月末から出回る品種です。甘みの中に酸味
があり、クセのない味です。なめらかな食感の中に少ない日本梨のようなシャリシャリ感
もあります。

価格 1ケース 約5kg 秀・16玉入り ¥2100- です。
1玉バラ売り ¥140- です。
◎食べ頃が最重要のフルーツです。 外見よりも食べころを見極めるのが大切なフルーツです。
追熟を待ち、腐ってしまう直前が最高の味わいになります。青みをおびて皮が茶色に近づき、
下部がやわらかで、香りが強まったら食べ頃のサインです。冷蔵庫に入れると呼吸量が減り、
追熟しないので避けて下さいませ。
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