秋も、一雨ごどに深まってまいりました。
そこで、今回のテーマ食材は、ナス! 

 浅間高原では、残念ながら茄子の収穫も既に終わってしまい、主産地は高知県となっています。
ずばり、「室戸・深層水なす」産地:高知県産。実はこの「秋茄子」生でもたべられるほど、まろやかでしかも甘みのタップリなのです。

さて、「秋茄子は、嫁に食わすな」という諺がありますが、温かい意味の方で解釈すれば、夏野菜は体を冷やすから、お嫁さんがこれから子供を産む事を考えての姑さんの気遣いと捉えられています。
そして、今回、紹介する「秋茄子」は、あえて「お嫁さん」に食べさせてあげたい。
そんな「秋茄子」のご紹介です。

まろやかで、甘みたぷりの秋茄子。理由(わけ)は、深層水。
深層水は、この広い地球上においても、ごく限られた場所でしか形成されていない。
その一つは、北大西洋の北部グリーンランド近郊海域だ。ここが世界を巡る深層流の起点となっている。
その深層水は、北大西洋深層水が、北米大陸の東海岸をゆっくり南へ。その後、赤道をまたぎ、南極海へ。
その後、ゆっくり北上し、今回の室戸へ流れ込む。時代は遡り、その期間がなんと約1000年。
清少納言が、枕の草子を書き、源氏と平氏が戦っていた頃の沈みこんだ深層水が、現代の日本列島東方沖の北太平洋へ、やってきているというわけだ。
まさに、1000年の時間と大自然が生んだ、「秋茄子」である。是非、生でかじっていただきたい。
また、モノが溢れている時代こそ、食材を含め「本物志向」で買い物も楽しみたいものである。

PA120007☚今、主産の深層水なすです。






                                                                                           



チェンジング・ブルー*参考文献「チェンジング・ブルー」気候変動の謎に迫る
著 大河内 直彦 出版社 岩波書店 2008.11/28