
■ 書評 予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える
著者 岩田 健太郎
出版社 光文社新書
発行 2010 12/20
今月5日、全国にインフルエンザ「警報」レベルと発表と報道され、今日はこの書籍をセレクト。
ボクは、まず2009年を思い出した。「インフルエンザパンデミック」
この言葉、この時期になると皆様にもその時の記憶が蘇るのではないだろうか?
さて、著者は感染症に関する医者のエースで、端的に言えばプロが書いた予防接種論である。しかも文学部出身?と思わせるほど、文章が巧みで非常に読みやすい。通常お医者様の書籍は、「専門用語」の雨・霰で非常に読みにくいが、本書はその点エンドーユーザーの気持ちをしっかり汲み取っている。
結論からお伝えする。著者曰く、予防接種は「ほとんどの人には打たなくても何も起きない。しかしほとんどの人が打つことで、その感染症は減少する」と。
繰り返しになるが、著者は予防接種論の第一線のプロである。話は感染症の歴史から、過去の出来事とその章ごとにコンパクトにまとめられている。ボクが一番気になった章は、とにかく現在に於ける日本の予防接種はお寒い限りで、アメリカなどの諸外国とは差が開く一方である。その差は、20年ほど遅れているらしい。
では、これは「一体誰のせい」。著者は「白髪の小児」とたとえているが、多分厚労省の事であろう。煮え切らない単純な図式とマスコミに「叩かれたくない」ためと言っているのだが・・・「ことなかれ主義」という結論から、このような事態となっている。
もともと日本は、予防接種法が1948年に成立。アメリカのAPIP会議(アメリカワクチン接種に関する諮問委員会)が1964年成立。
日本は、もともと予防接種に関して進歩的な国だったのだ。
しかし、進歩に相反する予防接種の矛盾を垣間見る。例えばお子様とお父様と暮らしいる方曰く、「高齢者であれば無料の定期接種が受けられるが、子供はそうではない」と嘆いている。
また、若い女性に起きやすい「子宮頸がん」は、本書を引用すれば年間1万5,000人が発症していて、しかも2500人が死亡しているらしい。若い女性であるから、多少なりとも少子化に影響もあるであろう。
最近やっとこのワクチンも販売されたが任意接種でかなりの高額だそうだ。
バラマキ、バラマキといわれる「子ども手当て」。上記の2例などに少し充当したらどうだろうか?
最後に、本題は本blogの冒頭でもお伝えしたが、それでは何故改めて「予防接種」なのか?
それは、「One for all、ALL for one」。ラクビー界で用いられる美しい言葉である。
「一人はみんなのために、みんなは一人のために」。
その傷、種痘の傷のあとが、ボクの母親の種痘の傷だったのだ。
だからこそ、ボクには傷がない。。。







