書評 「大いなる不安定」
著者 ムリエル・ルービニ+スティーブン・ミーム
訳 山岡 洋一・北川知子
出版社 ダイヤモンド社
発行 2010.9/30
遂にルービニ登場である。2006年から警鐘を鳴らし、サププラ問題を言い当てた、今大注目の経済学者である。端的に言えば、この書籍は最新金融論教科書と言えよう。
たぶんかなりの金融関係者の方々が、この書籍を読んだのではないだろうか?
本書の大部分は、過去のバブルのブーム&バストを、淡々とそして丁寧に解説している。
金融危機は、ブラック・スワンではなく、白い白鳥だと・・・
そして、ルービニ氏は、ファイナンスを次の3種類から持論を展開する。
1.ヘッジファイナンス
2.投機的ファイナンス
3.ねずみ講ファナンスの3点である。
1は、効率的市場仮説が、想定している取引。
2は、効率的な投機であれば市場は安定化するが、市場全体がある一つの方向に動けば不安定化する。
3は、資産価格が維持できないことを承知の上で、他人に損を押しつけて金融商品を売るもので、2or3の取引は増え、資産市場は不安定化する。
サブプライム問題は、まさに3に該当する。
そして、ルービニ氏は、金融危機管理学を提言する。まず、皆様もご存知の日本人のサラーリーマンには手の届かないほどの、膨大な報酬制度の問題だ。AIGなどが、惹きあいに出された。
また、大手格付け機関の問題(ムーディーズやS&P)、さらには行くところまでいってしまった、金融機関のコングロマリット(巨大化)からなる、大きすぎて潰せない(TBTF)問題であり、金融機関の分割問題を提言している。これらの提言力はかなり鋭い。
最後には、これからの世界経済の展望を述べているのだが、その点については、著:ジャック・アタリ氏の「21世紀の歴史」発行 2008 8月のが面白いと思う。
経済学を学ぶことは、ある意味生きる術(すべ)を学ぶ事なのだろうか?
そう、いや単純にボクは、金融本が好きなのだ。
そして、この書籍を読了し改めて、ケインズの書籍を読み返したくなった。
著者 ムリエル・ルービニ+スティーブン・ミーム
訳 山岡 洋一・北川知子
出版社 ダイヤモンド社
発行 2010.9/30
遂にルービニ登場である。2006年から警鐘を鳴らし、サププラ問題を言い当てた、今大注目の経済学者である。端的に言えば、この書籍は最新金融論教科書と言えよう。
たぶんかなりの金融関係者の方々が、この書籍を読んだのではないだろうか?
本書の大部分は、過去のバブルのブーム&バストを、淡々とそして丁寧に解説している。
金融危機は、ブラック・スワンではなく、白い白鳥だと・・・
そして、ルービニ氏は、ファイナンスを次の3種類から持論を展開する。
1.ヘッジファイナンス
2.投機的ファイナンス
3.ねずみ講ファナンスの3点である。
1は、効率的市場仮説が、想定している取引。
2は、効率的な投機であれば市場は安定化するが、市場全体がある一つの方向に動けば不安定化する。
3は、資産価格が維持できないことを承知の上で、他人に損を押しつけて金融商品を売るもので、2or3の取引は増え、資産市場は不安定化する。
サブプライム問題は、まさに3に該当する。
そして、ルービニ氏は、金融危機管理学を提言する。まず、皆様もご存知の日本人のサラーリーマンには手の届かないほどの、膨大な報酬制度の問題だ。AIGなどが、惹きあいに出された。
また、大手格付け機関の問題(ムーディーズやS&P)、さらには行くところまでいってしまった、金融機関のコングロマリット(巨大化)からなる、大きすぎて潰せない(TBTF)問題であり、金融機関の分割問題を提言している。これらの提言力はかなり鋭い。
最後には、これからの世界経済の展望を述べているのだが、その点については、著:ジャック・アタリ氏の「21世紀の歴史」発行 2008 8月のが面白いと思う。
経済学を学ぶことは、ある意味生きる術(すべ)を学ぶ事なのだろうか?
そう、いや単純にボクは、金融本が好きなのだ。
そして、この書籍を読了し改めて、ケインズの書籍を読み返したくなった。