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書評

書評 『ノヴァセン-〈超知能〉が地球を更新する』

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▼書評 『ノヴァセン-〈超知能〉が地球を更新する』
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ノヴァセン-〈超知能〉が地球を更新する
ノヴァセン: 〈超知能〉が地球を更新する
著者 ジェームズ ラヴロック
訳者 松島 倫明
出版社 NHK出版
2020-04-30



「人新世」から「ノヴァセン」へ!!
人類の行動が、地球の命運もも左右すると言われる、地質年代の「人新世」にボク達は生きています。
次の地質年代は、「ノヴァセン」ということです。そう唱えるのがガイア理論の提唱したジェームズ・ラブロック氏です。
その地質年代は、電子生命体と人類が共生するといいます。一体どんな時代になるのでしょうか?ボク達人類は、植物の比べ1万倍も思考速度が速いそうです。その電子的生命体は、人類よりも思考速度が1万~100万倍早いそうです。著者はサイボーグを名付けておりますが、サイボーグたちも人類を必要とするというのです。その目的は、端的に言えば地球を冷やすためです。さらには、その「ノヴァセン」の時代も100年足らずというのが著者による見解です。時代はさらに加速度が増しそうですね。
地球温暖化への対応を共生のうえで行うというのです。逆にいえば、今の人類の知能を持ってしてもこの地球温暖化は止められないのでしょうか??
ノンストップで読める超ド級のノンフクション本です。
晩秋の夜長に、気になった方はぜひチェックしてみて下さい。

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書評 『京料理人、四百四十年の手間-「山ばな 平八茶屋」の仕事』


▼書評 『京料理人、四百四十年の手間-「山ばな 平八茶屋」の仕事』

京料理人京料理人、四百四十年の手間

著者 園部 平八
出版社 岩波書店
発行 2019 01/25







《平八茶屋第20代の著者が、21代へ伝えたたった一つのこととは??》
非常に魂と人間味を感じる書籍です。京都のお料理屋さんですから、伝統を継承するのは駅伝に例えれば襷 のバトンタッチです。平八茶屋さんは、かつては岩倉具視、漱石、徳富蘆花、魯山人など錚々たる顔ぶれが利用した茶屋です。ボク個人的には、壬生狂言の舞台が平八茶屋さん このエピソードが非常に楽しかったです。そして、現在川魚料理をお出ししている料理屋は、「山ばな 平八茶屋」さんと「貴船 ふじや」だけだそうです。

通常、料亭さんですと季節の先取りをしてお料理しますが、たとえば「九条ねぎ」は絶対に地産地消に拘ります。その理由が水 です。関東は硬水、関西は軟水です。東西の料理の分けれ目が岐阜県の大垣市だそうです。ゆえに、

京都以外の地で京料理を作ろうと思い、いくら昆布の出汁を取って、味付けを京料理のようにしても、肝心要の水が違うため、それは京料理ではなく、京風料理になるわけです

と。

また、京都の料理人の技術が一番よく表れるのが「鱧料理」だとも述べております。

料理の世界でも言えることですが、基本が一番大切なことは変わりません。しかしその基本だけ守っていても人を感動させる料理にはなりません。その基本に、自分自身の感性を加えて創造した時に初めて自分だけの料理が生まれると。

さて、冒頭の平八茶屋20代の著者が、第21代にお願いした唯一のこととは、「マンションなど購入して店の外に住むのはダメ」。
いづれ生まれる子どもたちは、平八茶屋の敷地内で育ててほしい

と。家業を引き継ぐ命がけのミッション。経営&厨房 と両利き経営の著者の視点をぜひ、皆さんも体感して下さいませ。

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書評 『移民の経済学-雇用、経済成長から治安まで、日本は変わるか』


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移民の経済学移民の経済学-雇用、経済成長から治安まで、日本は変わるか

著者 友原 章典 
中央公論新社
発行 2020 01/25







《移民により、損する人・得をする人がいる》
COVID-19の影響で、主要先進各国はほぼほぼロックダウン状態であり、グローバルな人の行き来がストップしております。だからこそ、見つめ直したい「移民政策」。ただ、本書の内容によればアメリカやイギリスの事例のように「はい、それ」と同様とケースにはならないと思います。
著者が具体的に指摘しているのが、日本人は「同化」意識が高いということです。「同化」とは、移民が日本人のようにふるまうことです。すなわち、「移民が日本社会の一員になるために、日本語の習得などを積極的に支援すべき」。このように考える方は、移民に積極的と考えているそうです。移民は他人事。そうお考えのいる方も多いかも知れません。小職が携わる農業分野には多大な影響がありました。レタスの一大産地の南佐久郡・川上村の住民の4人に一人は、外国人技術実習生といわれております。
仮に、その実習生たちが本国・中国などで寸止めを食らってしまったら??あくまでも一つの事例ではありますが。

もう一つ考えなければならない点は、急速に進む我が国の少子高齢化です。2065年には日本国民の2.6人に一人が65歳以上になると推計されています。それでは、ここで介護問題を考えてみたいと思います。①ご自身の子どもに面倒をみてもらうのか!②途上国からの移民に面倒をみてもらうのか?③AIに面倒をみてもらうのか?④海外の施設で面倒をみてもらうことも考えられるでしょう!の4点になると考えられます。現状でさえ、看護師不足が叫ばれておりますし、少子化ですから働き手も減少しているので自分の子どもに面倒をみてもらう事も難しい状況になるかも知れません。よって、途上国からの実習生に面倒をみてもらうケースが増えると予測されます。

ここで考えられる弊害は、アメリカの例を用いて検証しますと移民の看護師が増えると職場がギスギスし従来の市民看護師が退職してします。一人移民の働き手が増えると既存の市民の看護師がが0.9人減るというデータがあります。原因は「職場環境の悪化」だと述べられいます。では、利点は移民が日本に働くことができるまでの「教育コスト」を抑制することができる点です。端的に言えば国民の社会保障費の軽減です。このように、計量経済はさまざまな複合的要因が絡むので、一概に「誰が得、誰が損をする」といえません。

とはいえ、総じて移民による影響で「得をする人」というのは、博士など高学歴の方々といえます。ベビーシッターさんの移民が仮に日本で働いていただければ、女性の社会進出を促し、職場での働く時間が増え、さらには家事をする時間も減り多少なりともの少子化を改善できる可能性も生まれます。

日本の最大の難点は、とにもかくにも「少子化」であります。それにどう克服するのかが「COVID-19」収束後最大のテーマです。

今後の社会の方向性は、①:変化を望まない「現状維持」、②:移民を受け入れる「多文化共生」、③AI・ロボット社会を推進する「技術革新」か?!もちろんどれか一つを選らぶのではなく、どの側面に重きを置くかによって変わってくることでしょう!現状の自分の立場、将来の自分の立場を考慮しながら冷静に「移民政策」も見つめ直してみてはいかがでしょうか。その立ち位置による「損をする人と得をする人」とでて、移民により全員が受益者になることはありません。本書はその点もわきまえ感情的にならず、建設的に捉える貴重な書籍だと思います。

気になった方は是非、チェックしてみて下さいませ。

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【関連書籍】
外国人が見た日本-「誤解」と「再発見」の観光150年史 (中公新書)

著者 内田 宗治
出版社 中央公論新社
発行 2018-10-19


レビューは、⇒⇒⇒こちら です。

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書評『地球に住めなくなる日-「気候崩壊」の避けられない真実』

▼書評 『地球に住めなくなる日-「気候崩壊」の避けらない真実』

地球に住めなく地球に住めなくなる日-「気候崩壊」の避けられない真実

著者 デイビッド・ウォレス・ウェルズ
訳者 藤井 留美
出版社 NHK出版
発行 2020 03/15





《2018年最も気候変動の影響を受けた国は?どこ??》さらに、
《今世紀後半に迫る気温上昇の圧力に富裕国があっけなく屈服するのか?それとも立てなおしを図るのかテストケースになる国は、先進国のなかで最も厳しい温暖化にさらされているオーストラリアです》

日本も異常気象が顕著になっています。たとえば、2018年の西日本大豪雨、昨年は台風19号により甚大な被害をもたらしました。よって長野県の阿部知事は、2019年12月6日「気候非常事態」宣言を出しました。冒頭の2018年世界で最も気候変動の影響を受けた国は、我が国「日本」です。そして、2019年TIMEの表紙を飾り話題の方といえば、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーベリさんですね。当時16歳でした。誰かが言わなければならない事を、言ってのけました。グレタさんの言動はSNSで話題となっているのでご存じの方も多いと思います。

さて、本書をどんどん掘り下げていきたいと思います。著者はアメリカのシンクタンク〈新米国研究機構〉のナショナル・フェローです。2年間徹底的に「気候変動」に関して研究を重ね本書は、2019ニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー第1位にも選ばれております。

小職が本書で最も印象に残ったのが「反進歩史観」です。過去ボク達の生活は化石燃料文明により飛躍的に経済成長を遂げてきました。しかしながら、その弊害が我が国を含めオーストラリアの森林火災など如実になっております。でも、気候変動を難しい課題にしているのが、「ハイパーオブジェクト」です。つまりインターネットのようにその全貌を的確にとらえることができない。その規模、範囲、威力などなど。そして、その実験台となる地球は当たり前ですが、ひとつしかないのです。そこで、著者は述べています。

運命を共有するひとつの人類としてものを考える

ことだと。今全世界がCOVID-19 で揺れ動いておりますが、「感染症」の問題と「異常気象」の問題も行動を決めるのは自分自身であり、その影響がどう他人に、地球の生態系に与えるのか考える点で全く同様とボクは捉えます。環境問題がもたらす危機的状況には、コミュニティ全体で取り組まなくてはなりません。かくして、ボク達は地質時代という意味で「人新世」を生きているのだと。端的に言えば「温室効果ガス」を出し続ける限り、悪い方へ落ちていく作用なのです。

2018年10月に発表されたIPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)の特別報告書「1.5℃の地球温暖化」では、平均気温の1.5℃に抑制するのは不可能ではないものの、ⅭO2排出量が2030年までに今の半分に削減され、2050年頃に正味ゼロに達する必要があること。では、専門家達はどう予測しているのでしょうか??たとえば、このまま温暖化が1.5℃か2℃か、0.5℃の違いで大気汚染による死者が1億5000万人以上増えると述べています。因みに2017年の米国の気候評価報告書では、大気中の二酸化炭素濃度の上昇がいますぐ止まっても、気温は0.5℃上昇するとしています。

ここで、少し世界に被害が及んだ「異常気象」をピックアップしてみましょう。1995年シカゴを襲った熱波で死者数739名、アメリカ西部の山火事では、山火事の多い時期がこの50年で2・5カ月長くなりました。 アジアでも影響が、アジアではこの40年間に台風の威力が12~15%も強まっています。中国では2013年に起きた「黙示録的大気汚染」で、この年の大気汚染による死者137万人だったそうです。さらに、米雪氷センターは、カーボンシンク(炭素吸収源)である永久凍土が融解すれば、早ければ2020年代には炭素排出源に転じ、2100年までに北極が出す炭素は、産業革命以降、人類が生み出した炭素の半分に相当するといいます。そして、海もしかり。過去50年間で、海水が完全に無酸素化した「デッド・ゾーン」は世界で400か所以上も増えています。海洋酸性化は0.25℃~0.5℃の温暖化も引き起こします。

そして、農業に関する点も危惧しなければなりません。つまり、土地がやせ細るいや、土自体がなく、毎年750億トンが消滅しています。そして、栄養学的にも植物の成分、たとえばタンパク質、カルシウム、鉄、ビタミンⅭの含有量が、1950年に比べて3分の一まで落ちているとの研究報告もなされています。2050年には、アジアだけで10億人が水不足に陥り、さらに世銀の予測では、世界中の都市部で利用できる水がいまの3分の2まで落ち込むとの予測もされています。

さらには、本書の14章では「温暖化が招くグルーバルな感染症」という章も記述されています。詳細については、本書でご確認下さいませ。さて、ここで重要な点を記述します。国立環境研究所地球環境研究センター副センタ―長の江守氏のご指摘ですが、

世界平均で1.5℃の上昇なら海より陸上はより上昇し、かつ北半球の陸上の高緯度は、北極圏で氷や雪が減少することなどにより温度上昇が増幅される効果を受けます

と。まさに、アベレージの罠ですね。本書は1~24章で構成されておりますが、第1~17章までは怒涛の如く昨今の世界の異常気象の猛威が記述されております。

上述したように、ボク達は化石燃料文明により確かな飛躍を手にしました。発展途上国も同様です。貧困、飢え、教育、乳児死亡率、平均寿命、男女差別etc..近年の改善状況をグラフすると、世界の二酸化炭素排出量が激増するグラフと同じ曲線になります。南半球の繁栄と安寧は、地球環境の将来を抵当に入れたことで実現したとも言えそうです。

上述したような「異常気象」の状況下で2018年に選出されたブラジルの大統領、ジャイール・ボルソナールは開発のために雨林の扉を開けるとーすなわち森林破壊です。「地球の肺」とも呼ばれるアマゾンの森林は、地球全体が吸収する二酸化炭素の4分の一を担います。そのアマゾンですが、最近のニュースでは、アマゾンの森林は2035年までにⅭO2吸収能力を失う恐れと報告されているのです。ブラジルという王国のトップの決断ですが+著者述べております。

罪が重いのはいま裕福な先進国のほうだ。——何しろ温室効果ガスの半分を、金持ちの上位
10%の国が出しているのだから

と。さて、解決策はあるのでしょか!?本書をご一読いただければ、異常気象の凄まじさを理解できるでしょう!たとえば、1992年~2015年だけの短期間で、地球上の陸地の22%が人間によって手なおしされたそうです。唐突ですが皆さんは「ネガティブエミッション」という用語をご存じでしょうか?大気中の二酸化炭素を回収・貯留することですが、大きく2つあります。最新のテクノロジーを使うものと、林業や農業といった従来の産業活動のなかで行うもの。しかし2018年ネイチャー誌は「ネガティブエミッション」を「魔術的思考」と切り捨てたそうです。

著者は、政治的役割を言及するとともに、読み手一人ひとりに自問させるのです。さらには政治、インフラ、システムと180度転換を余儀なくされる事態でもあると思います。小職はそのくらい強い危機感を持っています。いわば、地球環境問題は他人事ではなく自分事、さらには自分の行動が他人や生態系に与える影響を考慮する。今現在、人類の英知を以てしても、地球温暖化に対してウルトラⅭはありません。レジ袋の有料化、プラスチックゴミの削減などなど、化石燃料文明の遺産とも言える、消費=美徳はいまの若者には理解しがたい点もあることでしょう。本書のタイトルは直球ですが、環境問題を考慮するうえで、一助け、二助けにもなることと思います。

COVID-19をきっかけに地球全体を見渡してみても良いと思います。
皆さんも是非、手にとって下さいませ。

【関連書籍】
グローバル・グリーン・ニューディール: 2028年までに化石燃料文明は崩壊、大胆な経済プランが地球上の生命を救う

著者 リフキン,ジェレミー
訳者 幾島 幸子
出版社 NHK出版
発行 2020-02-25
レビューは、⇒⇒⇒ こちら


書評『科学が暴く「食べてはいけない」の嘘-エビデンスで示す食の新常識』

▼書評 『科学が暴く「食べてはいけない」の嘘-エビデンスで示す食の新常識』

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最新の「栄養学」に関する書籍を読了しました。

30185464_1科学が暴く「食べてはいけない」の嘘-エビデンスで示す食の新常識

著者 アーロン・キャロル
訳者 寺町 朋子
出版社 白揚社
発行 2020 03/26






《最新の栄養学から導く危険な食べ物とは??》
《科学は危険を示すよりも、安全を示すほうがはるかに難しい!!》
COVID-19 の収束が見えない状況です。中国・わが国を含めいつ「安全宣言」がなされるのでしょうか?医学・栄養学を含め「危険」はいくらでも強調することはできますが、「安全」となるとなかなか難しのが実態です。日々のボク達の食事の中で、あれはダメ、これはダメのオンパレード、さらには健康寿命の長期化に伴い、あれを「食べろ」の情報番組も非常に多いですね。一体何を信じて「食事」をして良いのやら。かえってストレスが溜まりますね。

著者はインディアナ大学の医学部小児科医教授で、また保険医療研究者として傾向政策プロフェショナリズム研究センターの理事も務めております。著者が栄養学にどのようにフォーカスしたかは、WHOやランセット誌などのありとあらゆる研究論文の精査です。何しろ毎年数百万本の論文が発表されるといいますから、綿密に調べ上げるのには非常に労力がいります。小職も「食」に関するさまざまな書籍を読み漁ってきましたが、この書籍は非常に稀有です。よって著者は、

栄養について国民全体にアドバイスするために正当に用いることができるのは、ランダム化比較試験だけだ

と述べております。研究論文などの格付けは次のようになります。症例報告<症例シリーズ<横断研究<症例対称研究<コホート研究<ランダム化比較試験 そして、システマティックレビューとメタ分析
という位置づけになります。

また、メディアの影響による・出版バイアス(危険をあおる)、医師による確証バイアス(自説を支持する情報ばかり集め、それ以外を無視してしまう傾向)や、倫理的な問題で例えば、社会的に悪いという食材をヒトに与え続けるわけにはいきません。著者はラットやマウスから得られた結果がそのままボク達・人に当てはまることはないと強調しております。

では、本書のポイントを事例をあげてピックアップしてみましょう!!たとえば、WHOはタバコとアルコールは実質的には同じカテゴリー(発がん性)にまとめた。しかしアルコールには健康上の利益がいくつもある。では一日に食べる加工肉はどうか?加工肉の量が50g増えるごとに大腸がんのリスクが18%上昇すると。この場合加工肉の摂取で、上昇するリスクは相対リスクであって、絶対リスクではない。考慮すべきは。

相対リスクではなく、絶対リスク

だと。ここでアルコールについて精査しておきましょう。アルコールをまったく飲まない人に比べて、週に一回飲む人は、中年期の認知機能がかなりよいこと。(イギリスのコホート研究)、また適度にアルコールを飲む人では、飲まない人に比べて糖尿病の発症率が低い(システマティックレビュー)など栄養効果が記述されています。しかし、飲みすぎると、またビンジ酒(短時間で大量の飲酒をすること)などは、暴力を含め依存症へと繋がります。場合によっては

アルコールは世界で最も危険な薬物

といえると述べております。上述したように認知機能の防止、糖尿病の予防の効果がある一方、極めてリスクなのが「お酒」ということです。だからと言って「お酒」を全く絶ちなさいという意味にはならないわけです。前述したアルコールを含め、バター、肉、卵は一週間にいくつ?、塩化ナトリウムの食塩、グルテン、ダイエットソーダ、グルタミン酸と綴られております。

唐突ですが、皆さんは「コーヒー」の栄養学的効果ってどのようにお思いでしょうか?少し列挙してみましょう!実に利点が多いことか。心血管障害のリスクの低下、脳卒中のリスク低下、肝臓がんのリスク低下、さらにはアルツハイマーの予防まで。システマティックレビューでは慢性肝疾患患者では毎日飲むことを推奨―推奨しているそうです。コーヒーに害について問われるのが、VS.カフェインですね。だから本書で記述されているのは、一日コーヒーは4杯前後です。ただし、罹りつけ医の先生に相談して下さいとなります。しかしながら、いくらコーヒーが体によいといっても、子どもは神経が昂ったり、妊婦の方は一日2杯と注意が必要 です。

コーヒーの章をまとめると、悪影響ありの主張は根拠薄弱 なのです。本書の要点は、問題は「程度の問題」ということになります。コーヒーの章からも「プラセボ効果」の逆の「ノセボ効果」にも注意が必要になります。ノセボ効果とは思いこみから、悪い影響を被ること です。全くダメダメ主義では弊害も多々ありますよというのが、本書からのメッセージです。

そもそも、アメリカ農務省が承認したガイドラインは、1849年に発表されました。その時はくる病、脚気、壊死病が問題視されていましたが、現在先進国ではほとんど見当たりません。昨今先進国の死因の第一位は心疾患です。

特定の種類の食品を一切食べないことによって何かの病気が治るとは限らないうえ、じつのところ害する可能性がある

この強烈なメッセージが本書の核心です。

ここで、さらには「ダイエット」をお考えの方に、本書P57より

低炭水化物食や地中海食のほうが低脂肪食より効果が高い

ということがわかったと。だからといって、炭水化物を一切断ちなさいとはなりません。その点は注意して下さい。本書のさいごの章では、著者から明快なメッセージが①:さまざまな未加工食品から摂取する。たとえばリンゴジュースよりも、リンゴ丸ごと。②:低加工食品の食べる回数を少なくする、③:高加工食品を食べる回数はさらに少なくする。④:なるべく家庭料理を食べる。これは家で料理を作るのは他人が思うより大変、そして努力が欠かせないとも、etc..中食より手料理ですね。しかし、たまには気晴らしに、外食もとも。

健康長寿に近道なし かも知れませんね。話は前後しますが、本書の第十章では「有機 vs.非有機」食品も記述されております。あまり農薬のことを気にするより、とりわけ先進国においては、さまざまな野菜などを食べないリスクのほうが高いかも知れません。

本書は栄養学に目覚めた著者による、意欲作です。
食材の栄養効果などにご興味のある方は、ぜひ手にとって下さいませ。

【関連書籍】
ダイエットの科学―「これを食べれば健康になる」のウソを暴く

著者 ティム・スペクター
訳者 熊谷 玲美
出版社 白揚社
発行 2017-04-28


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さて、当園では信州・JA松本ハイランドの「アルプス長芋」、旬の柑橘類も販売しております。

旬の柑橘「清見」などの詳細は、⇒⇒⇒こちら です。
旬の柑橘「日向夏」などは、⇒⇒⇒こちら です。

また、信州・最高峰の「アルプス長芋」は、⇒⇒⇒こちら です。

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