▼書評 『ダイエットの科学-「これを食べれば健康になる」のウソを暴く
最新のダイエット科学本を読了しました。
ダイエットの科学-「これを食べれば健康になる」のウソを暴く
著者 ティム・スペクター
訳者 熊谷 玲美
出版社 白揚社
発行 2017 04/23
《最新のダイエット本が教える、ダイエット前にするべきことは??》
はじめに・・ボクは、この3カ月ほど柑橘類を中心にヨーグルト、海藻、豆にお米を少しの食事生活をしてきました。結果、若い女性に自慢できるほどお肌がツルツルになりました。正直どの食材が功を奏したのかはわかりません。
さて、本書は最新のダイエット科学本です。上述のようにボクは、3カ月ほど準フルータリアン(果実食主義)を実践したわけですが、本書でもファストダイエット、5:2ダイエット、チーズダイエット、グルテンフリーダイエット、パレオダイエットetc..と多数研究報告がなされております。ボクは過去にりんごダイエット、とまとダイエットを実践しましたが、肥満の傾向には砂糖を好む遺伝子レベルで強い関連性があります。また、肥満遺伝子は2015年の段階で100個近くなっているそうですが、そのそれぞれが砂糖を好む傾向にわずかながら影響していることがわかってきています。ただ、現在アメリカやイギリスで販売されている加工食品の65~75%には、砂糖が添加されているといいますから、我が国でも要注意です。
本書の特徴は、双子研究の権威であり、ロンドン大学キングス・カレッジ遺伝疫学教授がまとめた報告であり、その点がオリジナルということでしょう。ダイエットのキーワードは5つ。①:遺伝子が関与しているということ。ロンドンの数千人の双子を対象に実施した研究からは、一卵性双生児と二卵性双生児を比べると、体重や脂肪量の類似性がはるかに高いという結果が一貫して得られ、実際のところ、個人差の70%は遺伝的要因だそうだ。さらには、甘いもの好きの人とそうではない人の違いの50%近くは遺伝子に原因があり、それ以外は文化や環境に起因するということです。
第②のキーワードは、
腸内細菌の組成は人によって異なるということ。そして同じものを食べていても、それに対する反応が同じでないということ。そう、人それぞれ同じダイエット法を利用しても反応には違いがあるということです。双子の腸内細菌を調べたところ個人のDNAは99.9%一致するのに対して、腸内細菌はの種は10~20%しか一致しなかったそうです。
キーワード③:腸内細菌です。一万5000年前、ボク達の祖先は一週間に150種ほどの食品を定期的に摂取していたそうです。現在、それが20種類未満になっており、その多くが人工的に製造されたものだといいます。そこで、石器時代の狩猟採取民によく似たグループを調査しました。ブラジルとベネズエラの国境にまたがるアマゾンの最適地に暮らすヤマノミ族です。この民族は加熱調理したバナナ、キャッサバなどを主食とし、野菜、果物、昆虫、地虫、魚などを摂取しているそうです。血中の脂質値は世界でも屈指の低さで、肥満の兆候は全く見られなかったそうです。著者の一番印象的だったのはヤマノミ族は
そうです。アマゾンの奥地に加工食品が出回っているとは考えにくく、脱:加工食品が正解の一つとボクは思っております。
キーワード④:遺伝子水平伝播です。③:キーワードの腸内細菌に関連しますが、腸内細菌が多様性を保つために驚異的なことを行ってきたのです。それが遺伝子の交換:「遺伝子伝播」です。これにより、海藻を食べている日本人の腸内細菌は、遺伝子の水平伝播によって海藻を分解する能力を獲得できたといいます。海藻を普段食べる習慣のない平均的なヨーロッパ人がこの重要な海洋性細菌を獲得しようと思ったら、いったいどれくらい時間がかかるのか、あるいは海藻をバケツ何杯食べればよいのかわからないほどだといいますから、日本人には海藻はおススメです。さらには、エネルギーや栄養面でプラスになっているだけではなく、健康上のメリットもあるということです。
次章では、最後のキーワードです。
最新のダイエット科学本を読了しました。

著者 ティム・スペクター
訳者 熊谷 玲美
出版社 白揚社
発行 2017 04/23
《最新のダイエット本が教える、ダイエット前にするべきことは??》
はじめに・・ボクは、この3カ月ほど柑橘類を中心にヨーグルト、海藻、豆にお米を少しの食事生活をしてきました。結果、若い女性に自慢できるほどお肌がツルツルになりました。正直どの食材が功を奏したのかはわかりません。
さて、本書は最新のダイエット科学本です。上述のようにボクは、3カ月ほど準フルータリアン(果実食主義)を実践したわけですが、本書でもファストダイエット、5:2ダイエット、チーズダイエット、グルテンフリーダイエット、パレオダイエットetc..と多数研究報告がなされております。ボクは過去にりんごダイエット、とまとダイエットを実践しましたが、肥満の傾向には砂糖を好む遺伝子レベルで強い関連性があります。また、肥満遺伝子は2015年の段階で100個近くなっているそうですが、そのそれぞれが砂糖を好む傾向にわずかながら影響していることがわかってきています。ただ、現在アメリカやイギリスで販売されている加工食品の65~75%には、砂糖が添加されているといいますから、我が国でも要注意です。
本書の特徴は、双子研究の権威であり、ロンドン大学キングス・カレッジ遺伝疫学教授がまとめた報告であり、その点がオリジナルということでしょう。ダイエットのキーワードは5つ。①:遺伝子が関与しているということ。ロンドンの数千人の双子を対象に実施した研究からは、一卵性双生児と二卵性双生児を比べると、体重や脂肪量の類似性がはるかに高いという結果が一貫して得られ、実際のところ、個人差の70%は遺伝的要因だそうだ。さらには、甘いもの好きの人とそうではない人の違いの50%近くは遺伝子に原因があり、それ以外は文化や環境に起因するということです。
第②のキーワードは、
どんな食事をしているにしても、腸内細菌には必ず人それぞれ特徴があるということだ。
腸内細菌の組成は人によって異なるということ。そして同じものを食べていても、それに対する反応が同じでないということ。そう、人それぞれ同じダイエット法を利用しても反応には違いがあるということです。双子の腸内細菌を調べたところ個人のDNAは99.9%一致するのに対して、腸内細菌はの種は10~20%しか一致しなかったそうです。
キーワード③:腸内細菌です。一万5000年前、ボク達の祖先は一週間に150種ほどの食品を定期的に摂取していたそうです。現在、それが20種類未満になっており、その多くが人工的に製造されたものだといいます。そこで、石器時代の狩猟採取民によく似たグループを調査しました。ブラジルとベネズエラの国境にまたがるアマゾンの最適地に暮らすヤマノミ族です。この民族は加熱調理したバナナ、キャッサバなどを主食とし、野菜、果物、昆虫、地虫、魚などを摂取しているそうです。血中の脂質値は世界でも屈指の低さで、肥満の兆候は全く見られなかったそうです。著者の一番印象的だったのはヤマノミ族は
男女ともに腸内細菌の多様性がヨーロッパ人の人々と比べてはるかに高かった
そうです。アマゾンの奥地に加工食品が出回っているとは考えにくく、脱:加工食品が正解の一つとボクは思っております。
キーワード④:遺伝子水平伝播です。③:キーワードの腸内細菌に関連しますが、腸内細菌が多様性を保つために驚異的なことを行ってきたのです。それが遺伝子の交換:「遺伝子伝播」です。これにより、海藻を食べている日本人の腸内細菌は、遺伝子の水平伝播によって海藻を分解する能力を獲得できたといいます。海藻を普段食べる習慣のない平均的なヨーロッパ人がこの重要な海洋性細菌を獲得しようと思ったら、いったいどれくらい時間がかかるのか、あるいは海藻をバケツ何杯食べればよいのかわからないほどだといいますから、日本人には海藻はおススメです。さらには、エネルギーや栄養面でプラスになっているだけではなく、健康上のメリットもあるということです。
次章では、最後のキーワードです。
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