昨年は、秋の長雨のため野菜の価格が高騰しボクが記憶している限りでは、大根や
白菜の品不足がこれほどまでに顕著になったシーズンはありませんでした。

お歳暮シーズンの「長いも」なども品不足、そこでふっと思う。確かに我が国では、少子
高齢化時代に突入し国内での需要不足に陥る可能性もあるが、それよりも農家の高齢化の
スピードの方が速く、供給不足のスピードが国内の需要不足を上回るペースと。


◎シンガポールや香港の富裕層が需要を支える「日本の高級・フルーツ」
貿易統計によると、2016年のりんごの輸出量は2万5628トンと過去最高だった
2015年実績に並ぶ高水準だったそうだ。
りんごだけではありません。福岡県産のいちご「あまおう」も 新興アジア市場が近距離
のため2015年の輸出量は87トンと過去最高を更新しました。さらには、ぶどう
「シャインマスカット」が牽引役となり、山梨県産の2015年度のぶどう全体の輸出量
が過去最高を記録しております。

上述した現状は、安倍政権の掲げる『農産物輸出は地方創生の原動力』になっておりますが、
冒頭で述べたように、拡大する青果物輸出に応じきれない現実。
その理由(わけ)は、皮肉に国内農家の高齢化という日本農業の課題を露呈していたのです。 

これを、AI(人工知能)やロボット工学で対応していくのか、産官学連携の技術進歩
がひとつの解決策の鍵になるのではないでしょうか。 

◎シャインマスカットバブル!!
通常の経済の原理を覆す「シャインマスカットバブル」。今月の5日、都内某百貨店の
青果物コーナーでは、ぶどう「シャインマスカット」が一房約750g¥5800-
で販売されていたという。食通のアジア圏の訪日外国人が購入していくそうだ。

2006年に農業・食品産業技術総合研究機構が品種登録し、この品種は種無しで、
皮ごと食べられる手軽さもあり長野県内でも栽培面積が拡大の一途です。
長野県農政部によれば、ぶどう「シャインマスカット」の県内では栽培面積が15年度には
204ヘクタールに広がり、全国の都道府県で最大だそうだ。
昨年の11月には、“旬″の時期が過ぎたにかかわらず、卸売市場価格で5キロ¥8500-
と値が付く人気商品です。
 栽培が増えれば、通常は価格が下がるのだが。ここにも、輸出という需要があります。
日本国内でのインバンド景気は、いまや足踏み状態です。
この「シャインマスカットバブル」がいつまで続くか、注視したいと思います。